前回のお話で、高田くんという人を書いてみました。
今回はそんな高田くんと話すようになったきっかけを書いてみようと思います。
高田くんと話すようになったきっかけ
私が高田くんと話すようになったのは、学校で行ったあるテストがきっかけだった。
そのテストで100点はクラスで2人だったと先生が公表した。
それまでの勉強の成果もあり、私はその1人に入れた。
高田くんは98点だったようで、必死に100点の相手を探していた。
クラスメイトの誰かに、100点の1人は私じゃないか?と言われたらしく、高田くんはテストの答案用紙を持って、私のところに来た。
高田くん:「ねぇねぇ、100点とった1人ってあなたですか?」
私:「は、はい、そうですが、、、」
(幼稚園の時の冷たい言葉がフラッシュバックしそうになりながら、おどおどと、どもりながら返事をした。)
高田くん:「くそー!負けた!次は負けねーから」
クールな印象の高田くんが、鼻の付け根をクシャっとさせて、ニヤリとした笑顔を見せた。
イメージのギャップに衝撃を受けた。
『高田くんって、意外と負けず嫌いなんだな〜』
と、クールとは違う一面の熱さが見えて、人間味を感じた。
そのことをきっかけに少しずつ話すようになった。
「今日のテスト勉強、完璧?」
とか、普段の勉強方法とか。
時々高田くんが見せる笑顔が嬉しくて、もっと笑顔を見たいと思うようになった。
そして高田くんと話す時だけ、心臓の音が大きく自分の中で響くのを感じた。
そして高田くんと話すと、まるでその瞬間だけ幽体離脱をして、空中から自分を見ているように、自分が何を話しているか分からないくらい緊張しているのも感じた。
いつの間にか高田くんに惹かれていた。
幼稚園で悪態をつかれたあの少年に、まさか自分が恋をするなんて・・・。
人生って分からないものです。
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