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長い恋をする相手

2.小学生の恋
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その相手は「高田くん」。

 

そう。

 

幼稚園の時に、私に冷たい一言を放った相手。

 

高田くんという人

小学一年生から同じ学校の同じ学年に「高田くん」という存在がいることは知ってはいたが、5年生で初めて同じクラスになった。

 

なのでどういう男の子かは全く分からなかった。

 

 

5年生で会った実際の高田くんは、色が白く細身で長身。

だけど必要なところに筋肉は付いていた。

 

無駄なぜい肉はなく、肌がキレイで引き締まっていた。

 

顔もすごく整っていた。

 

運動はもちろん出来て、頭もものすごく良かった。

 

バスケが得意で、足がとても速かった。

 

低学年の頃から野球を続けてやっていた。

 

短距離走では県大会の記録を持っていた。

 

持久走大会でもいつも3位以内には入る。

 

字もすごくキレイだった。

 

 

まるで天が二物も三物も与えたような、そういう人だったので、男の子からも特別扱いをされていた。

 

 

皆が「高田くん、高田くん」と崇めていた。

 

 

ただ、これまで私が好きになってきた人と決定的に違うところがあった。

 

 

それは「穏やか」とはかけ離れていたところ。

 

 

高田くんはあまり笑わず、クールで落ち着き払っていた。

 

何を考えているか分からないようなミステリアスな部分があり、まるで孤高の一匹狼のようだった。

 

 

同じ土俵に誰も乗せていないのか、誰も信用をしていないのか、他人との距離をあえて取っているかのようだった。

 

 

そして高田くんには強力な目ヂカラがあった。

 

 

大きなパッチリ二重にジッと目を見て話をかけられると、こちらがたじろぐくらい強力なのだ。

 

 

全てを見透かされていそうで、嘘がつけず、まるでメデューサを見て石になってしまうようなそんな感覚。

 

 

そんな、今まで出会ったことのない神秘的な男の子。

 

 

それが高田くん。

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