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旅の全てを決める修学旅行の班決め

2.小学生の恋
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6年生の一大イベントと言えば、修学旅行だった。

 

行き先は日光。

 

ここで、最重要ポイントとなるのが自由行動を共にする「班決め」である。

修学旅行の班決めは超重要

決め方は次の通り。

 

まず、男子は男子同士で2~3人の班、女子は女子同士で2~3人の班を作る。

 

そしてその後は、班同士が一緒に組みたい班を指名して、意見が一致する班どうしが班を形成するというものだった。

 

まさに「ねるとん」方式! (表現古いっ!?笑)

婚活パーティーのカップル成立をグループで行うような感じ。

 

幸いにも私達のクラスにはイジメなどはなく、基本的に「誰かとは仲が良い」クラスだったので、女子同士、男子同士のグループはすぐにできた。

 

問題はここから。

 

ここで高田くんがいるグループを率先して指定することは、同じグループの女友達に何か勘づかれてしまう。

 

 

過去の経験から、私は友達には好きな人を教えない姿勢を貫いているため、同性にも異性にも気づかれてはいけない。

 

でも小学校最後の行事だし・・・。

 

楽しい修学旅行、高田くんの近くで行動できたらさらに楽しいイベントになるだろうな・・・。

 

でもでもでも、私からは言い出せない!!

 

そんな中、女子グループの中で、どの男子グループを指名するか相談が始まった。

 

私は別の角度から主張することにした。

 

「あそこのグループ(高田くんがいる班)なら、しっかりしてる男子が多いから、率先して色々やってくれそうだし決めてもらえそうだよね〜♪」

 

その意見に同じグループの女子二人も大賛成!!

 

それ言えてる~♪

私達は楽してついて行こう!!

 

 

やった!!

誘導尋問成功!!

 

もしかしたら、他の女子二人の中にも高田くんグループの誰かを好きな子がいたのかもしれない。

 

今となってはわからないけれど、とりあえず女子の間では意見は一致。

 

あとは投票ボックスに書いた紙を入れるだけ。

誰が書いたかは忘れたけど、開封を待つまでの間、やたら緊張したのを覚えている。

 

いざ開封!

 

担任の先生が黒板の上段に男子グループのリーダー名を、下段に女子グループのリーダー名を書いた。

 

そして1枚ずつ開封していき、線で結ぶパズル本のように、各リーダーの名前を線で結んでいく。

 

高田くんグループの開封が始まった。

 

表面からバレないように、心の中で手のひらを組んで神様に祈った。

 

「「どうかどうか、同じグループになれますように」」

 

先生が持つチョークが向かった先は、、、

 

 

私達のグループだった!

 

 

天にも昇る気持ちだった。

 

そこから先はフワフワしてよく覚えていないけれど、私達のグループが高田くんグループを選んだことが男子グループに伝わった時、

 

「よっしゃ!」

 

という高田くんの声が一言だけ聞こえた。

 

ただ純粋に嬉しかった。

 

夢を見ているのかとも思った。

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