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帰国して3日後くらいに、貴人さんから電話がありました。
何気ない話をしていましたが、初めての年上の男性との電話にものすごく緊張していたのを覚えています。
PHSを持つ手が震えて止まらなかった気が・・・。
帰国後の展開
その日を境にほぼ毎日電話がかかってくるようになった。だいたい21時過ぎにかかってきて、1時間は話すようになった。
と言っても私はほぼ聞き役。
聞かれたことに答えるというスタンスだった。
そして進学校へ入学したばかりの私は、勉強の時間を取れないことに焦りを覚えていた。
かと言って、失礼に値すると思っていたため、電話を無視することも、早く電話を切りたいとも言えなかった。
学校の定期試験が終わったある土曜日に、駅で待ち合わせをして映画に行くことになった。
人生初めてのデート(?)。
駅で貴人さんを見た瞬間、何かが崩れたような気がした。
シンガポールでの貴人さんはケイン・コスギさんのようで輝いていたような気がしたけど、そうじゃなかったのかな?
久しぶりに会った貴人さんは、ほぼほぼ坊主になっていた。
(当時、私は坊主の男性が苦手だった)
服装もお世辞にもオシャレと言えない格好だった。
何の映画を見たかも、1日どう過ごしたかも覚えていない。ただあまり楽しい時間には感じなかった。
映画を身終わったあと、ショッピングセンターのベンチでボーッと座っている私の耳の中に、突然貴人さんが人差し指を入れてきた。
突然のことなのと、どうして耳の中に指を入れたのか若干パニックになって少し嫌悪感すら抱いてしまった。
「この人、なんなんだろう」と。
そしてその出来事は、それまで男性に顔付近を触れられたことが無かった私にとって、ものすごくマイナスな印象へと変わってしまったのだった。
よく分からないけど気持ちが悪い。
貴人さんとこの先に明るい未来を感じられなかった。
続きます・・・
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