4.高校生の恋

機内で突然の急接近

目安時間 4分

事態が急展開を迎えたのは、日本へ帰国の途に就く飛行機内のことだった。

 

帰りの機内は不思議な光景だった。

 

正確な時間などは全く覚えていないが、おそらく時間帯が夜中だったのだろう。

周りの人々が皆寝静まっていた。

機内も照明が暗く落とされていた。

機内で突然の急接近

 

 

旅行中、嫌というほど睡眠をとっていた私は全く眠くなかった。

 

そして飛行機のシートの肘置き下部分には、モニターを操作するリモコンが収納されているのに気がついた。

 

そのリモコンはどこか見覚えのある配色のボタンも付いており、説明書を探して読むとビンゴだった。

 

なんとそのリモコンでスーパーファミコンができるという優れものだったのだ!

 

ソフトを確認すると、スーパーマリオが入っていたので私は早速起動させた。

 

スーパーファミコンのスーパーマリオは攻略本を買うくらいやり尽くしていたため、サクサクと進む。

ウキウキとしてやっていたら視線を感じた。

ふと見ると、通路挟んで斜め前の席に座っていた貴人さんだった。

 

斜め前に知り合いがいたことにすら気づかなかったため、とても驚いた。

 

すると貴人さんが小声で話しかけてきた。

 

「何やってるの?」

 

「スーパーファミコンができるので、マリオやってます」

 

「え?機内でスーファミできるの?すごいね!」

 

「ですよね!私も驚きました」

 

ククッと小さく笑うと貴人さんは続けた。

 

「日本に着いて眠くならないように、ほどほどにね」

 

「はい!ほどほどにします」

 

こんなやりとりだった気がする。

 

そして何時間か経ったあと、私は全クリした。

 

満足したため、トイレに行ってから眠りにつこうと思い立ち上がろうとした。

 

すると気配に気づいたのか貴人さんがこちらを向いた。

 

「もう終わったの?」

 

「はい、全クリしました」

 

「ははっ、すげっ」

 

「これ、俺の番号。良かったらかけて。」

 

番号が書かれた紙をもらった。

 

・・・っ!?・・・

 

当時、高校入学祝いでPHSは持っていたため、私も急いで番号を伝えた。

 

「ありがとう!あと、コレ・・・」

 

そう言って貴人さんが手渡してきたのは、黒いプラスチック製の指輪だった。

 

「良かったらあげる」

 

その間、周りの誰も起きておらず、異空間な空気が漂っていた。

 

こんなことがあるのかな?

 

私たち以外の皆が寝静まっている。

まるで魔法で眠っているみたいだった。

 

そして私は席を立ちトイレに行き、貴人さんはアイマスクを着けて眠りについた。

 

私は席に戻ってからも、フワフワ夢心地で寝付けなかった。

 

新しい何かが始まる予感で胸がドキドキしていた。

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