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失恋して片思いのままの思い出で卒業

3.中学生の恋
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涙のバレンタインデーから卒業式までの間、そして卒業式当日も、高田くんと会うこと、話をすることは無かった。

 

私はできるだけ高田くんに会わないように避け続けた。

失恋は片思いのままの思い出

遠くから高田くんの姿が見えたり、声が聞こえるなど高田くんの存在を感じると、先回りして逃げた。

 

本当はたくさん話して聞きたいこともあったけれど、中学生の私には至難の業。

 

告白をする前に振られた私。

 

告白すらさせてもらえなかった私。

 

門前払いを喰らったような気分だった。

 

 

こうなってしまった今、しつこくしてこれ以上嫌われるのが怖かった。

 

もしかしたら、高田くんに好感持ってもらえてるのかも!?·····なんて、フワフワと夢を見ていた自分が情けなく、そしてとてもとても恥ずかしかった。

 

 

私の中学生活は全て高田くんで構成されていたので、そこが崩れてしまったらもう何も無いのと同じだった。

 

 

でも、それでも。

 

 

諦めつつも、卒業式に呼び出されて、

あの日はごめん。受験に失敗してキツくあたってしまって。

本当は俺も・・・

 

 

····なんて、少女漫画のような大逆転劇を妄想して夢を見たりもしたけれど、現実では甘みあっさりと夢は砕かれ、試合終了となった。

 

 

ありがとう、中学校生活。

ありがとう、高田くん。

 

さよなら、青春の日々よ。

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