小学校4年生の冬、一人の男子転校生がやってきた。
彼の名は「しゅうくん」。
背が高く、足が長い、鼻筋がスッとした、キレイな顔立ちをしていた。
色が白く、痩せ気味のしゅうくんは、まるで絵本の世界から飛び出してきた王子様のようだった。
転校生しゅうくんは白馬の王子様
そしてしゅうくんは、頭が良く、字も上手で、おまけに運動神経も抜群に良かった。
特にバスケットボールがとても上手で、身軽に人を交わしゴールを決める姿はキラキラと輝いていた。
そして性格も穏やかで優しかった。
いつもクシャッとした笑顔で笑っていた。
ただ、ちょっと照れ屋なところがあり、体育の授業中スクワットをしなくてはいけないのに、その姿勢が恥ずかしいという理由で断固として拒否していた。
そんなちょっとおちゃめな可愛らしい一面も持っていた。
(またしてもギャップ萌えに射抜かれたワタクシ・・・)
放課後も皆と一緒に、しゅうくんと遊んだ。
しゅうくんは皆の輪にすぐに溶け込み、仲良くなった。
そんな何から何まで良いとこばかりのしゅうくんは、すぐに皆の人気者になった。
必然的に、私とも仲良くなった。
それから、「付き合う」とかそういうのではなく、しゅうくんという人柄が大好きになった。
始めは友達として、人間として「好き」という感情だったと思う。
いつからか、その感情は女子が男子に抱く、恋心としての「好き」に少しずつ変化していった。
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