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もう二度と会えないと思っていた淳平くんに、また会える奇跡が起こりました。
ものすごく嬉しかったのを覚えています。
では続きになります。
冬服の淳平くんにまた惚れ直す
待ち合わせ場所はJR池袋駅の中央口改札を出たところ。
私の心臓はバクバクと音を立てていた。
手は震えるし、顔も強ばっていたと思う。久しぶりに会えることへの緊張というのもあるけれど、告白してフラれた後にどうやって会えば良いのか不安な気持ちも大きかった。
そして予定時間より少し早めに、淳平くんは現れた。
前より髪が伸びていて、背も少し高くなった印象だった。
そして冬服に包まれた淳平くんは、大人っぽくてものすごく素敵だった。
淳平くんは以前と変わらない笑顔で笑ってくれた。
「お久しぶりです、ミクさん!」
淳平くんはメールはタメ口なのに、会うと敬語だった。
その使い分けもまた私をキュンキュンさせた。
そして2人で服を見て回ったり、CDショップへ行ったり、パフェを食べたりした。
外を歩く時、空気や吹く風は冷たいのに顔は熱くてたぶん赤かったと思う。
隣を歩く淳平くんの腕に、何度も触れたいと思った。
1ヶ月付き合った彼女とは手を繋いだのかな?腕を組んで歩いたのかな?
妙にリアルに考えてしまってモヤモヤしていた。でも今一緒にいるのは私なんだと言い聞かせていた。
こんなに強く、男の子に対して触れたいと思ったのは初めてだった。
コートのソデで良いから掴みたい。
そう思った。
でもそんな勇気が出るわけもなく、私たちは何も近づくことなく歩いていた。
淳平くんからの言葉で驚きの展開に
新宿に移動して遊んでいたが、日も暮れ始め寒さが増してきたのでスターバックスに入った。
そこで急に淳平くんが別れた彼女のことを話し始めた。
「なんか違ったんだって、オレ」
「そっか。辛いよね?」
「いや、俺も告られたから付き合っただけだし、これから好きになれるかな〜?ってところだったから大丈夫」
「そっか!なら良かった」
こんな会話だったと思う。
私は全然良い言葉をかけられなかった。
そのまままったりとした時間は過ぎ、帰る時間に。
スタバを出るともう暗くなっていた。
駅に向かうエスカレーターに乗り、私が淳平くんの前に立つ形となった。
不意に淳平くんが声をかけてきた。
「ミクさん、クリスマスの予定は?」
「特にないよ!勉強かな?」
「イブ、また会わない?」
「え!?うん」
返事をしたものの、私は自分の耳を疑った。だって淳平くんからクリスマスに誘われるなんて思ってもいなかったから。
どういうつもりなんだろう?
暇だから?私なんかがイブに会う相手で良いのかな?
嬉しさと疑問が頭を駆け回っていた。
けれど急遽、またすぐに会えることになった。
どうしよう。
1度フラれてるけど、やっぱりまだまだ大好き。
もう一度好きと伝えても良いですか?
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