4歳の時に幼稚園で起きたできごと。
季節は覚えていない。
天気の良い午前中。
幼稚園の小さな園庭。
太陽の日差しがとにかく眩しかった。
高田くんとの出会い
砂場があるのに、なぜか私はブランコの下にある白すなを集めていた。
そこで砂を両手ですくいながら
「みくちゃんね、大きくなったらケーキ屋さんになるの!」
話したこともない、その場にいた同級生の男の子に向かって私は笑いながらこう伝えた。
その男の子は、会話の内容には触れずただ一言を放った。
「・・・・・・自分のことみくちゃんって言うの、おかしいよ」
その男の子はそれだけいうと、ニコリとも笑わずに園内に入って行った。
同級生から受ける初めての塩対応。
冷ややかな態度に、砂で作っていたケーキもそのままに、ぼうぜんと立ち尽くした。
後から分かったこと。
その男の子の名前は「高田くん」。
『冷たくて、意地悪で、嫌な子』
私に高田くんのそんなイメージが植え付けられた日。
幼稚園に入った時期が違ったため、同じクラスになることは無かった。
幼なじみの男の子
3歳で幼稚園に入ってから一番最初に仲良くなった男の子は「よっくん」。
よっくんは、いつも朝から泣いていた。
泣いている原因は、送りに来ていたお母さんとの別れが辛いから。
「絶対に1番に迎えに来てね」
それがよっくんの口ぐせだった。
あまりにも毎日毎日泣くものだから、
「よっくん!もっともっと泣いて、泣いた顔見せて〜」と、私はある日よっくんに言った。
(今思えばなんて嫌なやつ!)
その日からよっくんは泣かなくなったと、数年後、よっくんのお母さんに聞いた。
よっくんとはその後も、特別仲が良いわけではなく、でも幼なじみとして認識していた。
たくさんいる内の幼なじみの一人。
ただそれだけ。
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